ビタミンCはサプリメントの中でも比較的おすすめしやすい部類に入ります。
副作用は主に下痢で、それゆえに「下痢になる手前の量までは飲んでOK」というわかりやすい判断ができるからです。
水溶性ビタミンであるため、過剰摂取の場合でも余分な量は尿で流れる、という使いやすさもあります
(ビタミンA,E,Dなどの脂溶性ビタミンは、脂肪細胞内に蓄えられるため簡単には排泄されず、過剰症に十分注意する必要があります)
ちなみにビタミンCを別名アスコルビン酸(ascorbic acid)とも呼びますが、
ascorbic acidとは”anti-scurvy-acid; 壊血病に対抗する酸”という意味です。
大航海時代の船乗りが壊血病という当時は原因不明の病に悩まされていたがビタミンC欠乏がその原因だと判明し、
それ以来はライムなどの柑橘類をたくさん船に積み込むようにした、というのは有名な話ですね。
※最初に述べますが、私の考えは栄養は基本的に食事でとる。サプリでむやみにとらない、というものです。
これはサプリは十分な知識が無いと効果がないどころか毒になりうるし、サプリに頼ることで普段の食事を軽んじるのはどうかな?と思うからです。
ただし、風邪をひいたときに早く治したいという場合などはサプリを活用するという選択も大アリだと思ってます。
風邪を引くこと自体は体からのサインということなので、それはそれでじっくり楽しめば良いのですが
どうしても早く治したいという場面もあるでしょう。
ってことで、そんな状態の人にはビタミンcを割とススメたりします。
目次
ビタミンCの飲み方
1回あたり1000mg(つまり1g)を飲みます。
これを1~3時間おきに繰り返します。
お腹がゆるくなる気配がしたら、そこで飲むのをやめます。
これだけです。
ちなみに、ビタミンCをどれだけ飲めるかは、人によっても違うし、
同じ人でも体調によって全く違います。
このあたり詳しく知りたい人は「カスケード理論」「確率的親和性」などの言葉を調べてみてください。
私は普段は10g程度(1gを1時間おきに10回)に飲んでお腹がゆるくなり始めますが、
風邪をひいたとき、体調が悪いときは30gとか飲んでもお腹がゆるくなりません。
つまり、ビタミンCの必要量は体調不良のときには増えるということです。
酷い風邪のときは、15分おきに1グラムとったりします。
お腹がゆるくなる手前まで飲みます。
注意点として、1日に10g以上飲む場合はビタミンEも摂取したほうが良いと言われています。
ビタミンCには体の抗酸化作用があるのですが、大量に取ることによって
ビタミンC自体が体を酸化させるからです。
ビタミンEをとることによって、ビタミンCを還元させ、ビタミンCによる酸化作用を防ぐことができます。
ビタミンCの効果
効果を考えるには、ビタミンCが体のどの部位に多くあるのか、を考えれば良いでしょう。
血中濃度を1とした場合、脳には 20 倍、白血球には 80 倍、副腎には 150 倍のビタミンCが存在します。
また、眼も多くのビタミンCを必要とします。たくさん存在する箇所ほど、それだけビタミンCを必要としているということでしょう。
風邪のときにビタミンCを多く摂る、というのは白血球の活性化作用を目的とした行為です。
ストレスが多い人は副腎という臓器に負担がかかってビタミンCを多く消費する分、
補給することで体調が良くなる可能性があります。
副腎や白血球などの重要部位に十分なビタミンCが供給されたら、
そのあとに肌などの優先度低めの部位にビタミンCが行き届くことになります。
ビタミンCが肌に良い、とはよく聞きますが肌の優先度は他の臓器に比べて低いので
人によっては結構な量を取らないと美肌効果を感じない、ということもあります。
ビタミンCを飲むときの注意点
お腹がゆるくなる
十分な量を超えると下痢になるので注意してください。
下痢になるまでのビタミンC量は人によっても違うし、同一人物でもその時の体調で簡単に変わります。
タンパク不足の場合
基本的に栄養は「アルブミン」というタンパク質の船に乗って運ばれるので、
タンパク質の摂取量が足りていない人は栄養を効率的に運べません。そのため効果を感じない場合があります。
余談ですが、アルブミン値が低い人は薬を飲んでも効きづらく、副作用が目立つという特徴があります。
薬効成分 もアルブミンによって運搬されるんです。
気持ち悪くなる場合がある
ビタミンCはアスコルビン酸という名前の通り「酸」です。
そのため胃が刺激され気持ち悪くなる人もいます。
このような場合は「エスターC」のような酸性を中和されたサプリを使うのも良いでしょう。
ただ、エスターCはカルシウムで酸性を中和させているため、カルシウムの過剰摂取にならないよう注意です。
カルシウムはマグネシウムとのバランスが非常に重要なので、マグネシウムを別にとる方が良いケースも出てくるでしょう。
マグネシウムの摂取方法については以下の記事を御覧ください。
マグネシウム不足に塩化マグネシウム入浴。エプソムソルトより安いよ。オイルで経皮摂取もおすすめ。
多量に取る場合はビタミンEとの併用を
上述しましたが、目安としてビタミンCを10g以上取る場合はビタミンEもとりましょう。
ビタミンCパックは気をつけて
サプリの話から脱線しますが、ビタミンCつながりで。
お肌の美容パックにビタミンCが含まれているものがありますが、
ビタミンCを塗ったあとに日光にあたると余計に日焼けしてシミなどの原因となります。
ビタミンC入りのパックをする場合は日光に当たらない、夜、寝る前などにしましょう。
フィードバックをとるのを忘れない
なんのサプリにしてもそうですが、
漫然と飲み続けるのは個人的にはどうかな?と思います。
お守りがわりに飲みたくなる気持ちもわかりますが、
飲むのをやめて体調の変化がどうなるかをしっかり感じることも重要です。
飲むのをやめて体調が悪化する場合は
「なぜ自分はビタミンCをサプリで摂る必要があるのか?なぜそんな状態になっているのか?
体質?食事が悪い?ストレスが多い環境?眼をよく使う仕事しているか?・・・」
などと色々考えることで根本的な解決に近づくでしょう。
サプリはあくまでサプリ、なんです。
おまけ
お風呂に入る15~30分前に、ビタミンCを1,2グラム入れるだけで塩素中和効果があるとかないとか、、、
お肌が敏感で、塩素にピリピリを感じる人は試してみる価値ありです。