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バラモンキング2017を振り返って(なぜレースに出るのか)

5月に走った野辺山ウルトラマラソンの振り返りを書きたいと思いつつ、

その前に一昨日走った五島長崎国際トライアスロン(愛称:バラモンキング)の感想を

記憶がまだホットなうちにしたためておく。

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トライアスロンをはじめてから今年で3年目。

これまでに

などの大会に参加してきた。

これらはすべて、楽しめる良い大会だったが

その中でもバラモンキングという大会には特別な感情が湧いてくる。

その理由はなぜか?

レース中はもちろんだが、五島に上陸した瞬間から楽しくてたまらんのだ。

レース以外の時間、

何をするにしてもウキウキ・ワクワクを感じる。

ってことで今回はバラモンキング・五島が素晴らしいと思うポイントを思いつくまま挙げていこうと思う。

食事が美味しい!!!

いきなり食い意地はっていて申し訳ないですけど、もうほんとこれっすよ。安いし旨いの。

五島は島だから海産物が美味しいはず!

それは完全に正解。

でも実は牛も豚も美味しいんです。

五島うどんのアゴだし(トビウオのだし)も良い風味だしてるし

野菜も歯ごたえばっちりで生命力に溢れている感じ。

何食べても美味しくって、胃袋がいくつあっても足らぬ。

五島でコンビニが少ない理由は、

普段の食事が美味しいというのもあるのじゃないかしら。

健全な食事を摂っていると、人工的な味付けのものは受け付けなくなるし。。

福江空港や福江港で購入できる鬼鯖鮨も激オススメ。

環境(自然、景色、空気、雰囲気)が良い

「長崎県は坂の町」というイメージがあるが

五島も例にもれず、これでもか!というほど起伏に富んだ地形となっている。

また、山と海が非常に近い。これが絶品のバイクコースを生み出している。

息を切らし、心臓を破壊されそうになりながら激坂を上る。

日射しが肌にささる。汗だらだら。全然進まない。それでもペダルを踏む。踏む。。

なんとか坂を上りきったら 今度は下り坂のご褒美タイム。

一気に60km/hまで加速して、体全体で生の風を受けながらの滑走。

さっきの汗がひいていく。上りの暑さが嘘みたい。

目線を横に向ければ、森の緑をえぐるように白浜。白浜から碧の海へのグラデーション。

砂浜と水との境界もわからぬ程の海水の透明度。

こんなところでリア充パーリーしたいぜと思わせてくれる、そんな環境。

運営のクオリティが抜群に高い

他の大会と比較して抜きん出てる思うポイントの一つがこれ。

まず、レースのパンフレット(ルールブック)が分厚い。

初めて参加する選手目線を意識してくれているのか、

スケジュール、

持ち物、

トランジションバッグの取扱い

など、細かいところまでしっかり記載されている。

そして安全面にも配慮を感じる。

スイムは波・うねりが少ない(横浜トラや伊豆大島トラと比べて)泳ぎやすいコースだし、

選手が海に入る通り道(スロープ?)は、地元の方々が貝をひとつひとつ削って、

選手が足を切らないように配慮してくれている。

バイクコースはしっかり交通規制されており、

カーブを曲がったら対向車とコンニチハー!なんて心配もいらない。

車に気をつけなくて済む分、存分に競技に打ち込める

(だからと行って対向車線にはみ出したらダメっすよ。原則キープレフトで)。

また、道路中に雨水を逃がすためのU字溝がある場合は、金属の網の蓋に緑マットで目張りがされている。

ロードバイクの細いタイヤが嵌らないようにケアしてくれているのだ。

道路は石やゴミなど落ちてないおらず、非常に綺麗で走りやすい。

事前にかなり清掃してくれているはず。

どれだけの手間がかかっていることか(選手は絶対にゴミを落とさないように気をつけよう。ダメ絶対!!)。

ランコースは交通規制こそされていないものの

交通量がそもそも少ないし、たまに通る車も選手が走っている横は

かなり減速して通ってくれる。

路上にいるたくさんのランナーが運転の邪魔になっているのは間違いないのに、

そんなそぶり見せるどころか、追い越し際に窓を開けて「がんばれー!」と応援さえしてくれる。

もはや島民すべてが大会運営者なのではないかというレベル。

エイド(給水所)の方々も皆親切で、コチラの意図を汲んで対応してくれる。

スタッフには学生の方も多かったはず。

みんな丁寧だけど、すんごいテキパキしている。

選手がレースに集中できるように支えてくれているんだな、と強く感じる。

何も意識しなくても「ありがとう」という言葉が自然に口からこぼれる。

私ってこんなに素直に感謝できるんですね、と思えるレベルに。

応援が温かい

写真はハマユウの花。五島の市の花である。バラモンキング受付会場(福江市文化会館のステージの幕には教会とハマユウの美しい刺繍がほどこされている)。

上にかいた内容とかぶるけど、応援がとにかくすごい。

コースのすぐ脇に体育座りして、ニコニコしながら拍手したり手を降ってくれるおじいちゃんおばあちゃん、

遠くの方からガンバレー!と手を振ってくれる小さな子ども。

パンダのきぐるみ着て踊っている三人組(毎年ありがとう!)

ランコースの真横で恥ずかしそうに手をモゾモゾさせているお姉ちゃんと弟。

ハイタッチしようとこちらが手をのばすと、はにかんだ顔がはじけるような笑顔になって、

紅葉みたいに小さな手を千切れそうなほど伸ばしてくれる。

ウェアにかかれているチーム名を叫んでくれて、こちらが手を上げて「うぇーい!」と応えると

盛り上がって叫ぶ声が3倍位に大きくなってかえってくるイガグリ頭の高校生たち。

ゼッケンの番号をみて、一生懸命に選手名簿で名前を探して「○○さん、がんばってー!!」と名前で応援してくれる人。

名前が見つかる前にその人の前を通り過ぎることがほとんどだけど、背後から名前呼ばれれば手をあげて応える。

応援されると自然に笑顔になるし、笑顔になると辛さを忘れる。

だから、できるだけ、笑顔で走ろう。

応援してくれる人に笑顔で応えて、楽しませて、逆に元気をあげたいと思う。

そんなことを思っちゃう大会が、バラモンキング。

選手が、強い

バラモンキングはロングディスタンスと呼ばれる、長い距離の大会。

レースの距離によってAタイプ、Bタイプの2種類に分かれるが

Aタイプは

の計226.2kmを、15時間という制限時間の中で完走しなければならない。。。

(ちなみにBタイプはスイム2.0km、バイク124.0km、ラン21.1kmの合計147.1km)。

このような、一般的には変態的に感じる?大会に参加する選手たちは当然ながらド変態揃いであり(褒め言葉)、

街中をただ歩いている姿をみるだけでも「トレーニング重ねてきました」という屈強なオーラを感じる。

実際、レース中に他の選手を見ていても

など、年齢に関係なくすごい人が多い。

競技であるからには当然タイムの速さは重要だけど、

それ以上に、タイムには現れない他選手の「強さ」を感じることで、心が揺さぶられる。

私にとってこの一日は、本当にたくさんの背中から学ばせてもらって

「なんて小さいんだ自分」

と反省しすぎて凹む日でもある。

まとめ

つらつらとキーボードを叩きましたが、

自分がバラモンキングにエントリーしてきた理由は

なんだな、と改めて感じました。

普段とは違う環境に赴いて、普段接しない人たちとふれあい、

初対面の人ともなぜか自然に会話できたりして、

「なんでエントリーしたんだろう。もう棄権したい。。」という自分も(頻繁に)出てきたり。

ただただ速さを追い求めて、応援に応える余裕もなくなるよりは

一人ひとりに視線を合わせてありがとうと伝えたり、

給水所の紙コップを奪うようにとって、ゴミ箱でも無い路上に捨てるよりは

「いただきます」「ごちそうさまー」

「かんころ餅食べすぎて胃が重くて走れないっすw」などと言って運営の方とのやり取りを楽しんだり、

自分を強く持って「自分を納得させれるような状況に自分を持っていく能力を身につけること」が目的なんすわ。

そのためにはタイムもより速くしていかなければならんのですが、ここは難しいところです

(制限時間に追われていると余裕もなくなるし、

かと言って制限時間が余裕すぎると「もう歩いてもいいやー」とサボっちゃう癖がでるし、

自分で目標タイムを定めて遵守させることが大切。。)

きっと、人それぞれ、目的・レースの楽しみ方は違うと思うのですが(=納得するポイントがそれぞれ違うと思うのですが)、

それがまた面白いところですね。

人に自分の価値観を押し付けないようにしつつ、

これからも勝手に楽しんで行こうと思ってます。

ってことで、国内でロングディスタンスの大会にでるならバラモンキングおすすめですよ!という話でした。

申込みが先着順だから、前もってスケジュール立てやすいしね!

(他のロングの大会は抽選で、結果がでるまで予定立てられない)

おわり