結果を出すチーム力 というタイトルの講演を聞いてきた。
仏教のとある宗派の長老が、元気な組織とはなんぞや、と説くもので
”仏教的にみる組織”というテーマの珍しさにノリで参加。
以下は備忘録としてのメモ。
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■調和と和合は厳しい
・生命には自我という”錯覚”がある。この自我のために、人はものごとを自分中心でしか(自我という色眼鏡を通してしか)見ることができない。これはどうしようもないことである。
・価値観も自我中心である。自分に利益がある時だけ他人と仲良くしようとする。
したがって、調和・和合は決して簡単ではない。
・簡単ではないからこそ、調和・和合という言葉を大切にしている。
■チームとは
・目的が似ており、かつ、一人で達成できないものであればチームを組む
・各個人の目的は同等にはなりえない。必ず個人差が存在する。
それゆえにエゴがぶつかり、チーム内に問題が生じる。
卑近な例では”美味しいランチを食べたい”という共通の目的を持っていたとしても
各々の思う美味しいランチは異なる。ラーメンだったりステーキだったり。
・そもそも人はセルフマネジメントすらできない。
それなのにどうして複数人をマネジメントできるのか。
まずはセルフマネジメントを意識しよう。
■チームの力とは何か
・一人で実現できるものには限りがある。その目的が良いにしろ悪いにしろ。
・人の数が増えれば実行できる力が大きくなる。
しかし、人が増えれば良いという訳ではない。
人が集まりすぎると下記の2つの問題が発生する。
”物質的な問題” ・・・ 例えば、小さなテーブルを運ぶのに何十人も集まれば返って効率が悪くなる、など
”精神的な問題” ・・・ 例えば、平和活動がいつのまにか暴動になってしまう、など
すなわち、「数は力なり」という考えは常に正しいわけではない。
■自己管理(セルフマネジメント)
・チームの和合や調和を考える前に、自己管理が必要である。
好み(chanda)、怒り (dosa)、恐怖 (bhaya)、無知 (moha) を管理すること。
・独裁的な人は、他をまとめて動かすことで自分の目的に達しようとするが、
ここには恐怖があり、調和・和合はない。すなわちチームではない。
■議論の仕方
・発言権は皆に平等である(社長であろうが一般社員であろうが)
・人数が多い場合は小さいグループで代表者を選ぶ
・人の意見は主観に過ぎない
・皆が一斉に参加するということはない。批判されて当然と思うこと。
むしろ、批判や反対をするということはこちらの意見をよく聞いてくれているということ。
ありがたいと思おう。
・賛成者・反対者の見解を平等に参照する
・グループの共通目的に、より効果的に、より速く達することを考える
誰が発言したから~~、といった感情的な部分でなく、 ”問題”に着目すること。
議論は喧嘩ではなく正しい意見を探し出す努力である。
・達した結論は、”誰かの意見が通ったもの”ではなく
グループ全体の意見としてとり扱う。
一度結論が出たのちは、個人がグループの意見に反対してはならない
・組織全体が各人の仕事を評価しなくてはならない
・ここに挙げたことを実行することで、少ない努力でも高い結果を出すことができる。
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<蛇足>
この講演、皆で慈悲の瞑想の言葉を唱和することから始まる。
今までに経験したことの無い雰囲気にひるんでしまったが、よくよく考えれば
普段は行わないのに、法事の時に「南無・・・」と皆でやりだすのと変わらないな
と思ってやり過ごす。
ともかく、新鮮かつ刺激的な体験だった。
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今日の学び
「
セルフマネジメントすらできていないのに チームマネジメントができるわきゃーない
」