前回からの続きです。
もうすこしだけ講演内容について要点を述べた後、考察に移りたい。。
■ ロベルト・クレメンテ賞
メジャーリーグにはロベルト・クレメンテ賞がある。
これは
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人格者で慈善活動を精力的に行っているメジャーリーグ選手に贈られる。年に1人表彰。
プエルトリコ出身のメジャーリーガー、ロベルト・クレメンテの生前の社会貢献に由来する。
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というもの(wikipediaより)。
また、章の由来となったロベルト・クレメンテ選手については下記のとおり。
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ロベルト・クレメンテ
ロベルト・クレメンテ・ウォーカー(Roberto Clemente Walker , 1934年8月18日 - 1972年12月31日)は、プエルトリコ出身のプロ野球選手(外野手)。
MLBにおけるヒスパニック系選手の先駆け的存在であり、現在でもプエルトリコ出身の選手から目標とされていることが多い。
シーズンオフにはプエルトリコやラテンアメリカ諸国において慈善活動に関与しており、野球道具や食料を必要としている人々に提供していた。
1972年12月31日、その年に起きた大地震の被災者への援助物資を提供するためにニカラグアへ向かうチャーター便の飛行機に同乗し、その途上で航空事故に巻き込まれ、亡くなった。38歳没。
1955年から1972年までの18シーズンをMLBのピッツバーグ・パイレーツ一筋で過ごした。
(こちらも同じくWikipediaより)
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このロベルト・クレメンテ賞は、他のどの賞よりも栄誉あるものであると考える人も多く、
メジャーリーガーが「人格者であること」をどれだけ重視しているかがわかる。
別の話になるが、
あるチームでは、監督が若手選手を集めて毎日ミーティングを行う。
そこで話す内容は、戦術や技術的なことではなく
「いかに応援される選手になるか。
いかに立派な人間であるか。」
ということ。
以前、そのチームである若手選手が活躍し、リーグ優勝した。
その若手選手は優勝に貢献したとして多額の報酬を得たのだが、
その後、放蕩無頼の限りを尽くしてしまい
チームのイメージダウン、およびファンの減少を招いてしまった。
それ以来、上述したように
「いかに立派な人間であるか」
を毎日、選手に教え込むようになったという。
※ただレベルの高いプレーを行うだけでなく、
試合中以外の行動も含めて「いかに応援される選手になるか」に意識を向けることは
とても興味深い。
■ プラス思考
イチローは「心・技・体」を意識しており、体や技だけでなく
いかにプラス思考を持てるかを重視している。
例えば、試合でヒットが出ないことが続くと、
普通は打撃練習の量を増やす(ヒットが打てないという不安を紛らせる意味も込めて)が、
イチローはそうはしない。
あくまで「試合にベストの状態で臨むこと」にこだわり、
どれだけ不調でも闇雲に練習量を増やさず、疲れを残さない。
少し物足りないくらいで抑えて「早く試合に出たいな」という気持ちを残している。
そしてプラス思考を植え付けるために「ルーティン(げん担ぎ)」を行い、
”これをやれば大丈夫!”という心理に自分を持っていく。
ルーティンの例はこちら↓
・バッターボックスに入った時の、例のしぐさ(ピッチャーにバットを向ける、あれ)
・試合前に毎日カレーを食べる
・ベンチで座る場所が決まっている
・バットを置く場所が決まっている
・ヒットを打ったときは球場から出るときの階段を必ず右足から上がり、
打てなかった場合は左足から上がる。
うっかりしてどちらの足から上がったか分からなくなった場合は
”一度下まで降りて”最初から上りなおす。
他にも、ルーティンではないが細かい習慣がいくつもあるらしい。
・飲むときはビール一杯。多くてもビール一杯+ワイン一杯で必ずやめる、等
・一日(最低)10分の素振り。これを高校生のときから毎日やっていた!!
■ 夢は大きく、目標は小さく
挫折とは目標設定のミスである。
目標は、「頑張ったら手が届く」ところに設定し、
毎日を目標設定と目標クリアの繰り返しで過ごす。
毎日目標を定めているため、
「その目標を達成したら終わり」という練習スタイル。
逆に言えば、目標達成するまで終わらないので、
「○時間やったら終わり」というような練習とはならないことになる。
~次回に続け~
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今日の学び
「
挫折は、目標の設定ミスである。
目標は「頑張れば手が届くところ」におかなければならない。
大きく持つべきは「夢」であり、「目標」ではない。
」