機能安全(フェールセーフ)という考え方

IMG_4066

「機能安全」という言葉があります。

これは”何かしらの装置が故障しても、その被害が最小限になるようにしようね”という

考え方や能力を表す言葉です。

例えば、

・信号が故障した時には、全ての信号機を赤点灯状態にしておく

(青にしておくよりは事故が起きにくそうですよね)

・車のエンジン制御コンピュータが故障した時には、エンジンを停止させる

(暴走して人に突っ込む可能性を減らせます)

・飛行機のエンジン制御コンピュータが故障した時には、エンジンをなるべく動作させ続ける

(エンジンが止まったら墜落してしまうから。飛び続けた方が被害軽減策をとる余地がある)

などなど。

「壊れてはいけない」と「壊れるものだ」という考え方へ

モノづくりを行う場面では「品質」が重要視されます。

品質と聞くとどのようなイメージが浮かぶでしょうか。

・壊れない

・長持ちする

・性能が良い

・芸が細かい

・省エネ

などでしょうか。

私自身、エンジニアとしてモノづくりに携わっているのですが

壊れない; どのようにして壊れない(不具合のない)モノを作るか

というのは大きなテーマ。

何を作るにしても、こいつは完璧なんですよ!

とは言えないところに鬱憤がたまります。

--

余談ですが、プログラムの場合は

バグ(不具合)があるということは証明できても(バグを1つでも見つければ良いから)

バグがないということは証明できません(いくらテストしようとも、テスト漏れしたバグが潜在している可能性があるから)

--

理想は「完璧なモノができあがること」ですが、

その一方で

「でも、何かあったら正しく(安全に)壊れてね」

と万一の場合も考えながら開発を行うのです。

機能安全的生き方のススメ

上述した

・不具合が起こらないようにすること

・不具合が起こったときに、影響を極小にすること

という考えは日常生活にも当てはまります。

病気などしないように普段から適度な運動など行っておけば

健康が増進されるでしょう。

しかし、健康だからといって

絶対病気かからないぜ!

という保証はどこにもありません。

病気にならないのがベストですが、

万一病気にかかったときに被害を極小化するべく

医療・生命保険に加入するのです。

モラルハザードに注意

機能安全の対応ができているからといって、

「壊れても被害小さいからいいや!」と言わんばかりに

モノづくりを適当にやってしまっては本末転倒。

保険の場合は、保険に入ってるから事故ってもいいや、

と考えたりする状態ですね。こちらも本末転倒。

このような思考をモラル・ハザードと言います。

モラルハザード起こすことなきよう、品質と保証(機能安全)のバランスを考えつつ

行動していきたいところです。

機能安全で何か書いてやる!と思って書き始めたら

空中分解してこんな文章になってしまいました。

「機能安全」という言葉だけ紹介したかっただけなんす。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存