本日は常磐木学園・阿部由晴監督の講演会「魅力的な女子選手の育て方」に参加してまいりました。主催者はしつもんメンタルトレーニングの藤代様です。
昨日の夜12時過ぎに、知人がfacebookで上記セミナーの記事をシェアしているのを見て、
セミナーの存在を知り、飛び込みで申し込んだのでした。
12時過ぎということで、すでに講演会当日となっていたのですが
直前の申込みだったにもかかわらず、主催者様は快くご対応くださいました。
ありがとうございました。
さて 阿部監督は日経新聞の取材時に下記のように紹介されております。
7月の女子サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で女王の座に就いた「なでしこジャパン」。そのメンバーを出身高校別に分けると、一番多いのが仙台市の私立常盤木(ときわぎ)学園のOGである。U―18(18歳以下)で最強とされる同校女子サッカー部は、阿部由晴監督(49)という一風変わった名伯楽に率いられている。
(出所:2011/10/29付 日経新聞スポーツコラムhttp://www.nikkei.com/article/DGXZZO35979640Y1A021C1000000/)
本日の私の目的は、世界で通用する選手を数多く輩出された
監督の、教育精神を表す「言葉」を感じること。
いざセミナーが始まると、意外なほどサッカーの話題が出てこず(笑)
経済の話、モノの価値観の話、欧米と日本の文化の違い、など
多様な内容が話されました。
その中で私がビビッときた言葉を少し挙げます。
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「いつもと変わらないじゃないか!」と言った後に、
あれ?いつもと変わらないなら、勝つじゃん、と思った
→1点ビハインドの試合で、選手に対して、「もっと攻めろ!もっと攻めろ!」と
監督が言っても選手の動きが変わらない。そんな状況で出た言葉
「いつもと変わらないじゃないか!」。
面白いと感じたのはそのあとの「あれ?いつもと変わらないなら勝つじゃん」という部分。
これは、常に勝ち続ける習慣を持っているからこそ自然に言えることで、
ふとした瞬間にそのような発想を持てることが「勝ちグセ」状態で素晴らしいと思った。
「指導とは、教え導くのではなく、教え導かれること」
→一般的には指導ということばは「あれをやれ!これをやれ!」と
頭ごなしに監督から選手に言うことが多いが、そうではない。
指導を行うに当たり、まずは「選手が教えてほしいと思っていること」に
気付く必要がある。そのために、常日頃から様子をうかがい、何を
教えてほしいと思っているか、その材料を集める必要がある。
つまり、指導とは、自分自身が、選手から導かれることから始まる。
「輿論」と「世論」
→輿論は英語で言えばpublic opinion
世論は英語で言えば popular sentiments
簡単に言えば、輿論は庶民の知に基づく意見であり、
世論は大衆感情によるもの。
漢字が異なるだけで、それが表す意味が大きくことなる。
私たちは世論に流されていないだろうか?自問しよう。
※(補足)これについては
『戦後世論のメディア社会学』 佐藤卓己編、2003年、柏書房
が参考になりそうです。
このWEBサイトでピックアップされていました。
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改めて、上記の言葉を見てみると、これだけでは
何のセミナーだったのかが全く推測できませんが、
一番のポイントは「選手自身に、自分の頭で考えさせること」
であると私は解釈しました。
下手に答えだけを教えすぎると、だめなんですね。
自身の頭で考えるからこそ、気づきがあり、感動がある。
だからこそ、「監督から言われたからやる」という「やらされ」状態では
まず掴むことのできない、深い意味をつかむことができる。
最後に、セミナー中で紹介された詩を載せて
blog更新終了といたします。
「神の慮り」
※ この詩はニューヨーク州立大学病院の病室の壁に、
ある患者さんが書き残されたものです。
大きなことを成し遂げるために
力を与えてほしいと神に求めたのに
謙虚さを学ぶようにと 弱さを授かった
より偉大なことができるようにと 健康を求めたのに
より良きことができるようにと 病弱を与えられた
幸せになろうとして 富を求めたのに
賢明であるようにと 貧困を授かった
世の人々の賞賛を得ようとして 成功を求めたのに
得意にならないようにと 失敗を授かった
人生を楽しもうと たくさんのものを求めたのに
むしろ人生を味あうようにと
シンプルな生活を与えられた
求めたものは何一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられていた
私はあらゆる人の中で
もっとも豊かに
祝福されていたのだ
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今日のまとめ
「自分の人生は自分が求めたものである」
(本人が気づいているかどうかは別にして)
講演後に一緒のテーブルについた方々と
暫くお話させていただきました。
セミナーの内容が良かったのはもちろん
セミナー後の話がとても楽しく、新しい気付きに
満ち溢れていました。この内容については
またいずれ、blogに綴りたいと考えています。
今回出会えたご縁に感謝。