昨日、橘諒氏(ブログはこちら)のセミナーを受講しました。
セミナー中に「観念」という言葉が搭乗したのですが、
今回セミナー受講するまでは
ドラマで、刑事が犯人を追いつめた際に放つ「観念しろ!」という例の様な
”諦める”の意味が中心であると思い込んでいました。
辞書で観念を引くと
- 観察し思念すること。仏陀の姿や真理などに心を集中して良く考えること。
- あきらめること。覚悟。
- 思考の対象となる意識の内容・心的形象の総称。山の観念、善悪の観念など。ギリシア語の「イデア」に由来。
- 物事に対する考え。見解。
とあります。
さて、セミナーでは
人の思考を階層化されたモデルとして表す場合、
核に「観念」があり
それを取り巻くように「抽象」があり
さらにその外側に「具体」がある
そして、「言葉」というツールを用いて
「観念」から「抽象」を取り出す
と考えられるとのことでした
例えば、「ネコ」と言われたら「4足歩行の可愛らしい哺乳類の、アレ」を思い浮かべるということ。
(注:うろ覚えの部分があり、誤った解釈をしている可能性があることはご了承ください)
私はこれまで「抽象(概念)」と「具体」の2つしか意識してこなかったので
この「観念」という言葉のイメージを固めることができませんでしたが
データベースと例えれば、腑に落ちる様に感じたため下記に述べます。
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まず、下記の様に単語を対応付ける。
観念:データベース
抽象:データ
1.観念の構築
人が生きる中で、五感から様々な入力を受ける。
その経験はデータベースに蓄積される。
この蓄積には「意識的な蓄積」と「無意識的な蓄積」があるように思う。
意識的な蓄積は、ビジネス書を読む等。このソースから何かを得よう、という意識を持って取り組むもの。
無意識な蓄積は、親の影響等。親から「お金は貯めるもの。無駄遣いはやめなさい。」と言われ続ける内にその考えが自身の中心に染みつくイメージ。
2.観念からの抽象の取り出し(表象)
データベースに対して「言葉」というコマンドを用いてデータを取り出す。
「お金」という言葉を思い浮かべると
データベースから「お金」が取り出され、そこに「無駄遣いしてはいけないもの。貯めるもの。」という抽象が
付いてくる。
人によっては、同じ「お金」というコマンドを受け取っても
「何でも買うことができる、快楽を与えてくれる、世界一大切なもの」
「よこしまな心を誘発する材料となる、汚いもの」
など、様々な抽象が表れると思います。
冒頭のネコの例では
「ネコ」という言葉で表象される抽象が
ネコ好きの人であれば
「愛らしい天使のような存在」
であったり
過去に引っかかれたりした経験がある人なら
「虐殺器官を備えた人類の敵」
であったり
するのかもしれません。
そう考えると
観念は、具体から抽象を描く際に通るフィルターとなり、
具体的な事象に対して「味付けをする」効果を持つように思えます。
観念
抽象
具体
という構成なのか
抽象 - 観念 - 具体
という、具体と抽象を結びつける構成なのか。
結局曖昧模糊として、答えが出せていないのですが
皆さんはどのように解釈されているのでしょうか。
と、ここまで書いたところで橘さんの
【王道】について考えてみた
素直に、面白い。
ともかく、いろいろな言葉を知って
抽象と具体を行き来するなかで
自分の持つ観念の輪郭を少しずつ露わにしていく
そんな状態なのかな、今の自分、という感情を抱き
「観念」という言葉を与えてもらって
とても楽しい思考、言葉遊びのひと時を過ごすことができました。
感謝。
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今日の学び
「観念を思念すること」